古川巧 art diary

よい作品とは、何度見ても飽きないもの!

ステラークのこと。 平塚での展覧会から 平塚中央公民館

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(美術家古川巧の備忘録)

ステラーク(オーストラリアの美術家)です。 ARTは多様というのがわからん輩が多い悲しい現実。いつまで続くのでしょう? これも素敵なアートです・・・! わからんかねえ?

ステラークは、神田の真木画廊で会ったことがありました。1980年代です。1984年だったか?
話しをしていくうち、一緒に展覧会でもやろうか!ということになり第2回目のジャパン3(古川巧、倉橋元治、高橋勉他)に、参加しました。
その時やったパフォーマンスはロボット技術を使って、自分の手以外の筋肉信号で操作する「第三の手」THIRD HANDというパフォーマンスでした。我々は二本の手を持っていますが、三本目の手を身につけてそれを操作できたら、これまで以上のことができるでしょう。この作品は日本で開発されたものだそうです。1970年の大阪万博で日本の技術力、特に日本ロボット技術に注目し、日本に滞在して制作しました。
彼は第1回横浜トリエンナーレにも選ばれた作家です。

その、パフォーマンスはまだ平塚に美術館なんてなかった時代、平塚中央公民館のギャラリーで行われました。このころ、平塚ではそこそこの広さを有する会場はここにしかありませんでした。


真木画廊主の山岸氏が、ステラークのことを書いているので引用させていただく。

ギリシャ生れのオーストラリア国籍、横浜住いのミスター・ステラークという変な外人、れっきとした国際的美術家、先月デンマークの首都、コペンハーゲンの招きで、その地の、国立美術館の前で、大分、大がかりなイヴェントをやったね、60メートルの高さのクレーンから、背中の皮膚に通した十数本のまぐろ用釣針で自分の体を吊り、おもむろに落下した。こころは、字宙時代、無重力空間に於て、人間の心身が受ける総合的な影響及び、その積極的な適応性の試みとでもいいますか、なにしろまだ誰も、やったことのないことだから、説明するとなると、舌がまわらなくなることが多いです。もっとも、簡単に説明つくことなら、余り面白くないからね。

そのステラーク氏のみやげ話。

コペンハーゲンの美術館の前庭では、フランスの作家が、自動車をハンマーで、やっためたらに叩きこわして、その破片を方々へ投げ飛ぱしていた。それが彼の芸術。ないしは芸術的行為とのこと。イタリーの作家の話も、イギリスの作家の話も、続くけどきりがないからよします。ともかくそれとくらべると、日本の現代美術は、なんと、つつましく、やさしく、面白くない、というのです。

いやね、ステラーク氏の指摘をまつまでもなく、最近は、私も、そんな思いをしている毎日です。文化、文化っていうけど、お体裁よく、つじつまあわせしているのだけが文化じゃないと思うんだげどね。ヴァイタリティも、エネルギーもなくした文化なんて、信じられないからね。

面白くない!というのは見る側に、インパクトないということ!僕も肝に銘じたい!

現代美術・澪つくし -ステラークについて-
CHRIS003(1985年8月発売)、より抜粋引用。

***記録していないと、消えてしまう思いで。アートだけでもたくさんありますね? 彼はお酒は一滴も飲まない、人間!だから、付き合い悪いから疎遠になっちゃう・・・ww呑まない人でもジュースで付き合ってくれればうれしい!飲む、飲まないで付き合いの頻度違いますね? うーん!